燃えしろ設計がある建物のメリットや不動産売却方法を解説
「燃えしろ設計がある」という表現は、普段の生活の中で触れる機会が少ない方も多いでしょう。
燃えしろ設計とは、木造の建物が火災にあっても倒壊しにくいよう考えられた設計を指しますが、具体的な設計方法やメリットなどについてこの記事ではご紹介します。
また燃えしろ設計がある不動産を売却する際のコツも解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
燃えしろ設計がある建物とは?概要や不動産としてのメリットを解説
燃えしろ設計とは、木造建築物の骨組みを工夫することで、火災に強くなるよう考えられた設計方法です。
燃えしろ設計では、建物を支えるために必要な柱や梁の太さに「燃えしろ」分の厚みをプラスした設計がされています。
火災が起きても燃えしろが燃えている間は、家が倒壊しないので、住人は安全に避難できる可能性が高くなるのです。
燃えしろ設計がある建物は準耐火構造とされるため火災に強いのですが、この設計には他にもメリットがあるので見てみましょう。
燃えしろ設計がある建物のメリット①不動産売却時に有利
長期優良住宅は売却時に有利になることが知られていますが、それは長期間安心して暮らせる家であることが公的に評価されているためです。
同じように、準耐火構造として客観的に安全性が示されている燃えしろ設計がある建物は、売却時に有利になる可能性が高いといえます。
安全性能が高い不動産の価値は、一般的に高く評価されるのです。
燃えしろ設計がある建物のメリット②火災保険料が安くなる
火災保険とは火災で建物が燃えてしまった場合の損失を補償するものなので、火災のリスクが低いと評価される不動産の保険料は、一般的に割安になるよう設定されています。
準耐火構造である燃えしろ設計の建物は、保険料が安くなるメリットがあるのです。
燃えしろ設計がある建物は売却に有利!不動産の売却方法やコツを解説
燃えしろ設計がある不動産の売却を成功させるための方法は、あまり一般的ではない燃えしろ設計がある建物のメリットを、十分に購入希望者へ伝えることです。
火災に強い設計の建物であることはもちろん、その効果で保険料が安くなることや、再び手放す必要が出た場合にも有利になることを伝えるのが効果的です。
ちなみに耐火性の高さは長期優良住宅認定に必要な条件の1つでもあります。
売却不動産が燃えしろ設計がある建物で、かつ長期優良住宅の認定も受けている場合は、長期優良住宅であることをアピールすることで性能が伝わりやすくなるでしょう。
長期優良住宅は認知度が高い制度であるためです。
なお高性能な建物は適切なメンテナンスを怠ると、その性能が保ちにくくなり不動産価値も下がってしまいます。
不具合がある場合に早いタイミングで修繕したり、定期的に専門業者による点検を受けたりすることは、建物を良好な状態に保つのに有効な方法です。
また換気や掃除などの一般的なお手入れをすることも、売却不動産の性能を保つための方法とされます。