農地の相続税はどう決まる?区分や計算方法も解説

農地の相続税はどう決まる?区分や計算方法も解説

この記事のハイライト
●農地として評価するかどうかは現況で決まる
●農地は区分によって評価方法が異なる
●農地の評価額の計算方法は複雑であるため専門家に相談するのがおすすめ

親が亡くなると、その方が所有していた財産は子どもなど相続人が引き継ぐことになり、農地も対象です。
相続人は、相続した財産を合計して相続税を申告しなければなりませんが、農地は評価方法が複雑であるため、どのように計算すれば良いかわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、農地の相続税はどのように決まるのか、相続税を評価する際の農地の区分や、農地の評価額を計算する方法について解説します。
京都府京都市で農地を相続した、あるいは相続を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

農地の相続税とは?税金が決まる仕組み

農地の相続税とは?税金が決まる仕組み

まずは、相続税に関する基礎知識を確認したうえで、農地の相続税がどのように決まるのかについて解説します。

相続税とは

相続税とは、被相続人から相続した財産に課される税金です。
相続税は、相続財産の合計額から基礎控除額を差し引いた金額に対して課されます。
相続財産の合計額を出すためには、すべての相続財産の金額を把握しなければなりません。
現金や預貯金は額面どおりですが、土地や建物といった不動産は評価方法が複数あり、どの評価額を用いるかによって税額も異なります。
また、相続税の申告には期限があり、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に相続税を納めなければなりません。
期限を過ぎると加算税や延滞税といったペナルティが科されるため、迅速に相続財産を確定し、税額を算出する必要があります。

農地は現況で評価する

相続財産のなかに農地が含まれている場合は、まずその土地が農地に該当するかどうかを考える必要があります。
なぜなら、相続税の対象となる農地は、課税時期の現況によって判定するためです。
たとえば、登記簿上は農地になっている土地であっても、何年も前から耕作をおこなっていない土地や、砂利を敷いて駐車場にしている土地も少なくありません。
そのような土地は、登記簿上の地目が農地であっても、農地には該当しないため、原野や雑種地なといったほかの地目として判定されます。
農地として判定されるのは、現在耕作地であり作物を栽培している、もしくは耕作できる状態であるような土地を指します。
相続税を算出するにあたり、その土地を農地として評価するかどうかを判断するために、まずは現況を確認することが大切です。

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農地は区分によって相続税評価が異なる

農地は区分によって相続税評価が異なる

一口に農地といっても、相続税を計算するうえでの評価は4種類に区分されています。
どの区分に該当するかによって評価額が異なるため、相続した農地がどの種類に該当するのか、またその確認方法について解説します。

相続税評価における農地の区分

相続税評価における農地は、以下の4種類に区分されます。

  • ●純農地
  • ●中間農地
  • ●市街地周辺農地
  • ●市街地農地

それぞれの概要について、順番に解説します。
純農地
純農地とは、宅地などほかの用途に転用するのが難しい農地を指します。
具体的には、農用地区域内にある農地や、市街化調整区域内にあり第1種農地もしくは甲種農地に該当する農地です。
農用地区域とは、農業に利用すべきであると定められた区域です。
また、農地法という法律における第1種農地もしくは甲種農地とは、農業をおこなうにあたってとくに良好な条件を備えている農地で、農地転用は原則認められません。
中間農地
中間農地とは、都市の近くにあり、農地としての利用だけでなく、宅地への転用も可能な農地のことです。
農地法においては、第2種農地に分類されます。
第2種農地とは、市街化が進む可能性のある農地で、純農地より制限が低い点が特徴です。
具体的には、市街化区域に隣接している、駅や官公庁などから500m以内にある、小規模の農地で生産性が低いと判断できる農地が該当します。
申請すれば宅地に転用し、宅地として売買される可能性が高い農地です。
市街地周辺農地
市街地周辺農地とは、市街地の区域内もしくは市街化の傾向が著しい区域にある農地です。
農地法においては、第3種農地に分類されます。
第3種農地は、農地転用が許可される地域にあるものの、許可を受けていない農地が該当します。
具体的には、駅や官公庁などから至近距離にある、宅地化が進んでいる、ライフラインが2つ以上整備されている地域にあるような土地が市街化周辺農地です。
市街地農地
市街地農地とは、市街化区域内にあり、農地転用の許可を受けている、あるいは許可を受ける必要がない農地を指します。
区域としては市街地周辺区域と似ていますが、転用許可を受けているかどうかが2つを区別するポイントです。

農地の区分を確認する方法

一般的な宅地の相続税を計算する際には、国税庁が公表する「路線価」を用います。
路線価とは、道路に面する土地の1㎡あたりの評価額のことです。
しかし、郊外や農村集落は、路線価が定められていないケースが少なくありません。
路線価が定められていない地域は、倍率表を用います。
したがって、農地の区分は、国税庁のウェブサイトの「倍率表」で確認するのが基本です。
まず、国税庁のウェブサイトの「路線価図・倍率表」のページにアクセスします。
表示される日本地図から確認したい農地がある都道府県を選択し、評価倍率表の「一般の土地等用」を選択してください。
さらに市区町村を絞ると、倍率表が表示されます。
倍率表は、五十音順に地区が並んでおり、地目ごとに記載されている文字が以下のような区分になります。

  • ●純…純農地
  • ●中…中間農地
  • ●周比準…市街地周辺農地
  • ●比準または市比準…市街地農地

「比準」とは、宅地比準方式を用いて計算するエリアを指します。
計算方法については、次章で解説します。

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農地の相続税を計算する方法

農地の相続税を計算する方法

農地は、種類ごとに評価方法が異なります。
そこで最後に、農地の種類ごとの相続税評価方法について解説します。

純農地・中間農地

純農地と中間農地は、「固定資産税評価額×倍率」で計算します。
固定資産税評価額は、毎年5月~6月に市町村から郵送される「固定資産税通知書」で確認できます。
倍率は、前章で解説した国税庁が公表する倍率表で確認してください。
農地の種類を区分する文字の横に記載されている数字が倍率です。

市街地農地

市街地農地は、評価方法が2種類あります。
倍率方式
倍率方式は、純農地・中間農地と同様、「固定資産税評価額×倍率」で計算します。
宅地比準方式
宅地比準方式とは、農地が宅地であると仮定した場合の1㎡あたりの価額から、都道府県ごとに国税庁が定める宅地造成費を差し引き、農地の地積を乗じて計算します。
つまり計算式は、「(宅地であるとした場合の1㎡あたりの価額-1㎡あたりの宅地造成費)×地積」です。
宅地造成費は、国税庁のウェブサイトの「宅地造成費の金額表」で確認可能です。

市街地周辺農地

市街地周辺農地は、先述した市街地農地の80%として評価します。
したがって、計算式は「市街地農地として計算した場合の価額×0.8」です。
このように、相続における農地の評価方法は複雑で、個人で計算するのは難しいかもしれません。
相続税には申告期限があるため、農地を相続した場合や、親が農地を所有している方は、早めに税理士に相談して対策しておくことをおすすめします。

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まとめ

農地を相続した場合には、相続税を計算するために評価額を算出する必要があります。
農地は使用する予定がないのに相続すると相続税の課税対象となり、種類によって評価方法が異なるため、計算に手間もかかります。
したがって、不要であれば、農地転用して売却することを検討してみてはいかがでしょうか。
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有限会社初田屋

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