短期譲渡所得とは?計算方法から利用できる控除制度まで解説

- この記事のハイライト
- ●短期譲渡所得とは保有期間が5年以下の不動産を売却した際に課せられる税金
- ●短期譲渡所得を求めるには売却価格から取得費や譲渡費用、特別控除を差し引く
- ●短期譲渡所得でもマイホーム売却時の3,000万円控除や公共事業による収用等の5,000万円控除などを受けられる可能性がある
不動産売却を検討されている方にとって、「譲渡所得」は避けて通れない重要なポイントの1つです。
売却時期や保有期間によって税率が大きく変わるため、事前に理解しておくことで節税につなげることができるでしょう。
そこで、短期譲渡所得とはなにか、計算方法と受けられる控除について解説します。
これから不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
不動産売却前に把握しておきたい「短期譲渡所得」とは?

不動産を売却して利益が出た場合、その利益は譲渡所得として課税対象になります。
中でも短期譲渡所得は、売却時期によって高い税率が適用されるため、売却前に必ず理解しておく必要があります。
ここでは、譲渡所得の基本についてや分離課税についても見ていきましょう。
譲渡所得の基本
譲渡所得とは、不動産を売却した際に発生する利益のことです。
具体的には、売却価格から購入時の取得費用と売却にかかった費用を差し引いた金額が譲渡所得となります。
この譲渡所得は、不動産の保有期間によって「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」に分類され、それぞれ異なる税率が適用されます。
不動産売却を検討されている方は、まずご自身の物件がどちらに該当するかを確認することが重要です。
保有期間5年以下が短期譲渡所得の対象
短期譲渡所得と長期譲渡所得の分類は、売却する年の1月1日時点での保有期間で決まります。
保有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得として扱われます。
これは実際の保有期間ではなく、売却年の1月1日時点で計算される点に注意が必要です。
たとえば、2019年6月に購入した不動産を2024年8月に売却する場合、実際の保有期間は5年2か月ですが、2024年1月1日時点では4年7か月のため短期譲渡所得となります。
年末近くの売却を検討している場合は、翌年に延ばすことで長期譲渡所得として扱われ、税負担を大幅に軽減できる可能性があるでしょう。
譲渡所得に適用されるのは「分離課税」
短期譲渡所得を含む譲渡所得には、他の所得とは分離して計算される「分離課税」が適用され、非常に高い税率が設定されています。
具体的には、所得税30%、住民税9%の合計39%に加え、復興特別所得税(所得税額の2.1%)が課税されるため、実効税率は約39.63%となります。
これは長期譲渡所得の税率(約20.315%)の約2倍の負担となるため、売却タイミングの検討は非常に重要といえるでしょう。
そのため、不動産売却をお考えの方は、まず保有期間を正確に確認し、可能であれば長期譲渡所得として扱われるタイミングでの売却を検討されることをおすすめします。
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不動産売却時の短期譲渡所得の計算方法とは?

続いて、短期譲渡所得の計算方法を解説します。
短期譲渡所得は「売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除額」で計算することができます。
不動産売却で短期譲渡所得が発生する場合の計算方法を理解しておくことで、事前に税負担を把握することができるでしょう。
ここからは、短期譲渡所得の計算で必要な売却価格・取得費・譲渡費用・特別控除について詳しくご説明します。
①売却価格
売却価格には、売買契約書に記載された売却代金だけでなく、関連する収入もすべて含めて計算します。
不動産売却の場合、売買代金のほかに、固定資産税・都市計画税の精算金なども含まれます。
➁取得費
取得費は、その不動産を取得するために要した費用の総額のことです。
土地であれば、購入代金、購入時の仲介手数料、登録免許税、不動産取得税、印紙税、測量費などが含まれます。
建物の場合は、購入代金または建築費、設計料、申請費用などが含まれますが、経年劣化に応じた減価償却費を差し引く必要があります。
相続で取得した不動産の場合は、被相続人の取得費を引き継ぐことが可能です。
取得費が不明な場合や売却価格の5%に満たない場合は、売却価格の5%を概算取得費として使用できます。
③譲渡費用
譲渡費用は、不動産を売却するために直接かかった費用のみが対象となります。
具体的には、売却時の仲介手数料、売買契約書の印紙税、測量費、境界確定費用、建物の解体費用、売却のための広告費用などです。
ただし、物件の修繕費、固定資産税、管理費、火災保険料などの維持管理費用は譲渡費用には含まれないためご注意ください。
譲渡費用は、あくまでも売却のために直接要した費用のみが対象となることを覚えておきましょう。
④特別控除
不動産売却時に利用できる特別控除にはさまざまあります。
短期譲渡所得でも、条件を満たせば特別控除を受けることが可能です。
マイホームの売却では3,000万円控除、公共事業による収用では5,000万円控除など、大幅な節税効果が期待できる制度があります。
これらの控除については次章で詳しく解説しますが、売却前に適用可能性を確認しておくことが重要です。
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不動産売却で活用できる短期譲渡所得の控除制度とは?

不動産売却時には、要件を満たせば大幅な節税効果のある特別控除を受けることができます。
短期譲渡所得でも適用可能な控除を活用することで、税負担を大きく軽減できる可能性があるでしょう。
ここでは、受けられる可能性がある3つの控除制度について解説します。
マイホーム売却時の3,000万円特別控除
マイホーム(居住用財産)を売却した場合、保有期間に関係なく3,000万円の特別控除を受けることができます。
この控除は短期譲渡所得にも適用されるため、購入から5年以内にマイホームを売却する場合でも大きな節税効果があります。
適用要件は、自分が住んでいる家屋を売却すること、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することなどです。
公共事業による収用等の5,000万円控除
公共事業のために不動産が収用される場合、最大5,000万円の特別控除を受けることができます。
この控除は保有期間に関係なく適用されるため、短期譲渡所得でも大きな節税効果が期待できるでしょう。
適用を受けるためには、公共事業による収用等であること、代替資産を取得しない場合であること、確定申告時に収用証明書等を提出することが必要です。
土地区画整理事業による2,000万円控除
特定土地区画整理事業のために土地等を売却した場合、2,000万円の特別控除を受けることができます。
都市計画法に基づく市街地開発事業や地方公共団体が施行する土地区画整理事業などが該当します。
この控除も保有期間に関係なく適用されるため、短期間で保有していた土地でも活用可能です。
お住まいの地域で区画整理事業が予定されている場合は、この控除の適用可能性を確認されることをおすすめします。
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まとめ
不動産売却における短期譲渡所得は、保有期間5年以下で約39.63%の高い税率が適用されます。
しかし、マイホームの3,000万円控除、収用等の5,000万円控除、土地区画整理事業の2,000万円控除など、適用要件を満たせば大幅な節税が可能です。
そのため、売却前に保有期間と控除の適用可能性を確認しておくと良いでしょう。
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