家の相続手続きについて!分割方法や専門家の基準も解説

- この記事のハイライト
- ●離婚時に家を手放す主な3つのケースはローン返済の困難さや心理的負担および共有名義の課題である
- ●家を手放さない場合は自身で住み続けるほか賃貸に出して家賃収入を得るなど将来の資産にする選択肢もある
- ●家を売却する方法には買取と仲介の2種類があり現金化の早さや売却価格などの希望条件に合わせて選ぶ
大切なご家族を亡くされた悲しみも癒えないまま、突然「家の相続」という慣れない問題に直面し、複雑な手続きに何から手をつければよいのかとお困りではありませんか。
不動産の相続手続きは専門的な知識が求められる上に、そのまま放置してしまうと身内同士の大きなトラブルに発展したり、不要な税金を支払うリスクが生じたりしてしまいます。
本記事では、相続開始から遺産分割までの基本的な流れをはじめ、状況に合わせた不動産の分け方や、専門家へ依頼すべき判断基準について具体的に解説いたします。
大切な資産である家をご家族間でトラブルなくスムーズに引き継ぎたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
家の相続手続きを円滑に進めるための基本の流れ

家の相続を円滑に進めるためには、主に全体的な段取りからしっかりと押さえる必要があります。
まずは、具体的な相続手続きの流れについて詳しく解説していきます。
遺産分割までの流れ
家の相続は被相続人が亡くなった時点から始まり、まず遺言書の有無を確認します。
遺言書がなければ戸籍を集めて相続人を確定し、不動産や預貯金だけでなく借り入れなどの債務も調べます。
また、相続放棄や限定承認を選ぶ場合は、原則として相続開始を知ったときから3か月以内の判断が必要です。
財産と相続人を把握したら全員で取得内容を話し合い、合意事項を遺産分割協議書にまとめます。
そして、不動産を取得した相続人は、相続の開始と不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記を申請し、名義変更まで終えましょう。
遺言書と検認の重要性
遺言書が見つかった場合は原則としてその内容に沿って相続を進めるため、種類と保管方法を確認します。
公正証書遺言や法務局保管の自筆証書遺言は、家庭裁判所での検認をせずに手続きを進められます。
一方、自宅などで保管されていた自筆証書遺言や秘密証書遺言は、検認が必要です。
検認は遺言書の形状や日付、署名などを確認し、偽造や変造を防ぐための手続きです。
そのため、戸籍などをそろえて家庭裁判所へ申し立て、検認後に相続登記や金融機関での手続きへ進みましょう。
未検認開封のリスク
封印されている遺言書は、家庭裁判所で相続人などの立会いのもと開封することが原則です。
もし検認前に誤って開封すると、5万円以下の過料が科される可能性があるため、そのまま放置しないようにしましょう。
ただし、開封しただけで遺言書が無効になったり、相続権を失ったりするわけではありません。
そこで、内容を書き換えず現状のまま家庭裁判所へ相談し、速やかに検認を申し立てることが大切です。
また、相続税申告が必要な場合は10か月以内という期限もあるため、関連手続きの期日も確認しておきましょう。
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相続した不動産の3つの分け方

前章では手続きの全体像について述べましたが、具体的な不動産の分け方も非常に迷いやすいポイントです。
ここでは、相続した不動産を分ける際の代表的な3つの手法について詳しく解説します。
現物分割の活用場面
現物分割は、家や土地を売らずにそのまま特定の相続人が受け継ぐ、比較的わかりやすい分け方です。
たとえば長男が実家を取得し、次男が預貯金を受け取るように、財産ごとに取得者を決めます。
また、思い入れのある家を残しやすい一方、不動産の価値が高いと取得額に差が出やすいため調整が必要です。
土地を分筆する場合は、面積や形状による使い勝手のほか、自治体の最低敷地面積なども確認します。
そのため、預貯金など他の財産も含めて全体のバランスを見ながら、将来の利用方法まで考えて決めるとよいでしょう。
代償分割の資金と評価
代償分割は、1人の相続人が不動産を取得し、その代わりに他の相続人へ代償金を支払う方法です。
家を残しながら取得額の差を調整できますが、支払う側にはまとまった資金が必要なので、無理のない資金計画が欠かせません。
また、代償金を決める際は、不動産の時価や相続税評価額など複数の評価基準があることを理解しておきましょう。
全員が納得できる金額にするには、不動産会社の査定など客観的な資料を参考にし、評価方法を共有すると進めやすくなります。
なお、遺産分割として適正に定めた代償金は、原則として贈与税の対象にはなりません。
換価分割の手続きと税
換価分割は、相続した不動産を売却して現金に換え、売却費用などを差し引いたうえで相続人同士に分配する方法です。
現金は細かく分けやすいため、複数の相続人がいる場合でも取得額を調整しやすい点がメリットです。
まず相続登記をおこない、代表者名義で売却する場合は、遺産分割協議書に換価分割のための名義変更であることを明記します。
また、売却益が出ると譲渡所得税や住民税が関係するため、取得費や売却費用も整理しておきましょう。
空き家の3,000万円特別控除などを使える場合もあるので、売却前に専門家へ相談して税金と分配方法を確認すると安心です。
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相続手続きは自分でできる?

ここまで相続の流れや分割手法を解説しましたが、専門家に頼るべきかどうかもおさえておきましょう。
最後に、不動産の相続手続きを自分でできるかどうかの判断基準について詳しく解説していきます。
自分でできる場合
相続手続きは、相続関係や不動産の状況が複雑でなければ、ご自身で進めることも可能です。
たとえば遺言書で取得者が明確で、相続人が少なく関係も良好なら、話し合いや書類準備を進めやすいでしょう。
また、対象が自宅の土地と建物だけで、抵当権など複雑な権利がなければ、確認事項も整理しやすくなります。
必要書類には被相続人の戸籍や住民票の除票、不動産の評価証明書などがあり、協議をした場合は協議書や印鑑証明書も用意します。
そのため、平日に役所や法務局へ行く時間を確保でき、書類を丁寧に確認できるかどうかも判断材料です。
手続きが難航する事例
相続人が多い場合や、普段ほとんど連絡を取っていない相続人がいる場合は、手続きが長引きやすくなります。
たとえば兄弟姉妹や甥・姪が相続する代襲相続では、戸籍の確認範囲が広がり、相続人の確定に時間がかかることがあります。
また、相続人に判断能力の確認が必要な方がいる場合は、成年後見人の選任など別の手続きが必要になることもあるのです。
共有名義は公平感を得やすい反面、売却や建て替えで全員の同意が必要となり、次の相続で権利者が増える点にも注意が必要です。
さらに、相続放棄は3か月以内、相続税申告は10か月以内のため、早めに専門家へ相談しましょう。
専門家への依頼と費用
不動産の相続登記を司法書士へ依頼すると、戸籍の収集から申請書類の作成、法務局への手続きまで任せられます。
司法書士の報酬は不動産の数や内容で変わりますが、一般的には6万円から15万円程度が一つの目安です。
また、相続税の申告が必要な場合は、税理士へ相談することで不動産評価や小規模宅地等の特例なども確認できます。
税理士費用は遺産総額の0.5%から1.0%程度が目安で、5,000万円なら25万円から50万円程度になる場合があります。
そのため、依頼前に見積もりと業務範囲を確認し、登記と税務のどちらの支援が必要か整理して専門家を選びましょう。
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まとめ
家の相続手続きでは、まず遺言書の確認や財産の調査から始め、遺産分割協議を経て、3年以内に義務化された相続登記を完了させることが重要です。
相続した不動産の分け方には、そのまま受け継ぐ現物分割、代償金を支払う代償分割、売却して現金を分ける換価分割という代表的な3つの手法があります。
相続手続きは条件が整えば自分でも可能ですが、相続人が多い場合や税務判断が必要なときは、司法書士や税理士などの専門家へ依頼すると安心でしょう。
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