
空き家売却時にかかる税金とは?譲渡所得税の税率と活用できる特例も解説

- この記事のハイライト
- ●空き家を売却する際にかかる税金はおもに「譲渡所得税」「復興特別所得税」「住民税」である
- ●譲渡所得税の税率は不動産の所有期間のよってかかる税率が異なる
- ●空き家売却で税負担を軽減できる特例には「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」と「10年超所有軽減税率の特例」がある
空き家を売却する際には、売却益に応じて税金がかかることをご存じでしょうか。
税金の仕組みや税率、特例を理解しておくことで、余計な負担を減らし、効率的に手続きを進めることができます。
そこで、空き家売却時にかかる税金の種類や計算方法、さらに税負担を軽減できる特例について解説します。
これから空き家の売却を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
空き家を売却する際にかかる税金

空き家を売却するときには、複数の税金がかかります。
ここでは代表的な「譲渡所得税」「復興特別所得税」「住民税」について解説します。
税金①譲渡所得税
空き家の売却で利益(譲渡所得)が出た場合に課税されるのが譲渡所得税です。
譲渡所得は「売却価格-(取得費+譲渡費用)」で算出され、利益部分に応じて税率がかかります。
取得費には購入代金や登録免許税、譲渡費用には仲介手数料・測量費用・解体費用などが含まれます。
たとえば相続で得た空き家の場合でも、相続時の登記費用や固定資産税精算分が控除対象に含まれることがあるため、計算を正しくおこなうことが重要です。
控除漏れがあると、余計に税金を払ってしまうことになるため注意しましょう。
税金➁復興特別所得税
2013年から導入された復興特別所得税は、東日本大震災の復興財源を確保する目的で設けられた税金です。
譲渡所得税に対して「2.1%」が上乗せされる仕組みで、2037年まで継続される予定です。
たとえば譲渡所得税が100万円なら、復興特別所得税として2万1,000円が追加で課税されます。
一見小額に感じても、譲渡益が大きい場合は数十万円規模になるため、見落とさないよう注意が必要です。
とくに複数の不動産を相続して一度に売却するケースでは、合計額が大きくなるため事前に試算をしておくと安心でしょう。
税金③住民税
譲渡所得には住民税も課税され、税率は一律で5%です。
たとえば譲渡所得が500万円の場合、25万円の住民税を納める必要があります。
これに譲渡所得税や復興特別所得税がくわると、最終的な手取り額は想定よりも少なくなるケースも多いため注意しましょう。
とくに売却代金をそのまま次の住まいの購入資金に充てる予定がある場合は、事前に負担額をシミュレーションしておくことが大切です。
また住民税は翌年に納付するため、資金計画を誤ると納税資金不足に陥るリスクがある点にも注意が必要です。
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空き家売却にかかる税金「譲渡所得税」の税率

譲渡所得税は、空き家の所有期間によって税率が異なります。
長期譲渡所得と短期譲渡所得では大きな差があるため、売却タイミングを検討するうえで重要なポイントとなります。
ここでは、譲渡所得税の税率について見ていきましょう。
長期譲渡所得の税率
所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」となり、税率は所得税15%+住民税5%で合計20%となります。
さらに復興特別所得税をくわえると20.315%が実際の負担率となります。
たとえば譲渡所得が2,000万円であれば約406万円が課税額になるというわけです。
相続で取得した空き家は、被相続人の所有期間を引き継ぐため、相続直後でも長期譲渡に該当するケースが多い点が特徴です。
売却時期の計画を立てやすい一方で、取得費が低い場合は譲渡益が大きくなりやすいので、控除や特例を合わせて検討することが大切でしょう。
短期譲渡所得の税率
一方で、所有期間が5年以下の場合は「短期譲渡所得」となり、税率は所得税30%+住民税9%で合計39%になります。
さらに復興特別所得税を含めると39.63%と高額になります。
たとえば譲渡所得が2,000万円なら約792万円が税金となり、半分近くを納める計算です。
相続直後の売却はこの短期譲渡に該当する可能性があるため、思わぬ高額課税となるケースも少なくありません。
納税額の差は数百万円規模に膨らむこともあるため、売却時期を見極めることが非常に大切です。
売却を急ぐ事情がなければ、5年を超えるまで待って長期譲渡の税率で売却するほうが、結果として手取り額が大きく残る可能性があります。
所有期間が不明な場合
相続や贈与で受け継いだ空き家では、取得費や所有期間が不明なケースもあります。
所有期間は被相続人や贈与者の期間を引き継ぎますが、登記簿や売買契約書が見当たらない場合は確認が必要です。
また取得費が不明な場合には「概算取得費」として売却額の5%を基準に計算されますが、この方法は課税額が大きくなる傾向があるため注意が必要です。
例えば売却額が3,000万円で取得費が不明な場合、150万円しか控除できず、結果として大きな譲渡益が出ることになります。
資料を可能な限り探すとともに、税理士へ相談して合理的に推定額を計算してもらうことが、余計な納税を避ける大切なポイントといえるでしょう。
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空き家を売却するときに活用できる税金の特例

空き家の売却には、税負担を軽減できる特例制度があります。
とくに「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」と「10年超所有軽減税率の特例」は節税効果が高い制度です。
ここでは、空き家売却時に活用できる特例を解説します。
空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除できる特例があります。
対象は昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震基準の住宅で、相続後に取り壊すか耐震リフォームをおこない、適切な条件下で売却した場合です。
たとえば譲渡所得が2,800万円であれば全額控除され、課税額はゼロになります。
利用できる条件は細かく、売却時の時期や買主の利用目的にも制約があるため、必ず事前に確認することをおすすめします。
さらに、この特例は相続から一定期間内(相続発生日から3年を経過する年の12月31日まで)に売却する必要があるため、期限を過ぎると適用できなくなる点に注意が必要です。
10年超所有軽減税率の特例
10年以上所有している不動産を売却する場合には、長期譲渡所得の税率がさらに軽減されます。
具体的には譲渡所得6,000万円以下の部分については「所得税10%+住民税4%」で合計14%となり、復興特別所得税をくわえても14.21%に抑えられます。
通常の20.315%と比べて大幅に低くなるため、譲渡益が大きい場合には節税効果が絶大といえるでしょう。
数百万円単位で手取り額に差が出ることもあるため、長期保有の方は必ず検討すべき特例といえます。
ただし、適用には居住用財産であることが条件で、事業用や貸家として使われていた不動産は対象外になる可能性があります。
制度の詳細を理解せずに申告すると適用されないケースもあるため、売却前に専門家に相談し、条件を満たす形で売却を進めることが大切です。
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まとめ
空き家を売却する際には、所得税・復興特別所得税・住民税といった税金がかかります。
税率は所有期間によって大きく変わり、さらに特例を活用することで節税が可能になります。
特例を適用できるかどうかで税額は大きく変わるため、売却を検討する際には必ず専門家に相談し、条件を確認したうえで最適な方法を選ぶことが大切です。
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有限会社初田屋
京都市北区上賀茂の地において、昭和43年創業の初田塗装店を前身として永く営業している不動産売買の会社です。
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